ACT

悪影響として現れにくい、回避依存習慣に対する治療

 

ACTプロセス

 

以下を目標に、それぞれの意思決定バランスと自己効力感を適切な変容プロセスを用い、変容させていく

■今行っている回避依存習慣を認識し、やめること

  ①執着しているが適切に機能していない行動頻度を下げること

  →創造的絶望を行い、役に立っていないことに気付いてもらう

  →脱フュージョンを通して、それが自分の方向性に対して与えている代償に気づく

  ⑤適応に不利な「自分はこうである」という物語への依存を弱める

  →かなりの量の脱フュージョンと文脈としての自己のワーク

■回避により失われている能力を獲得する

→逃避と回避頻度があまりにも高くなると、今何を感じているかを体験する能力が低くなったり、視野が狭くなる。

 ②今この瞬間を体験する能力を高めること

 →マインドフルネスの実践

 →私的な出来事に対して瞬間ごとの私的体験や、心理的戦いを記録する日記やワークシート

 

→短期的な回避の連続により、同じく社会的に影響を受けていない、他の人に影響されていないような望み、ゴール、価値は何かがわからなくなり表現できなくなる。持っていたとしても、あまり検討されていないゴールを価値であるように表現する場合さえある。

 ⑥価値の明確化を行う(他の人の望みに強く影響されるので注意)

 

 

■過去の経験や心配による回避を起こりにくくする

 ③今の状態を客観的に俯瞰的に観測する能力を高める

 ④回避の原因となる、恐怖を掻き立てられたりする内容や、不快な過去の記憶を特定し、暴露療法で汎化させ、今ここに向き合えるようにする

 →(価値へ焦点づけながら)イメージ・エクスポージャー、ウィリングネスエクササイズ

 ⑦回避の根本原因になる、恐怖となる事象や体感に対して暴露療法を使用する

 

■実際に行動を行い、強化していく

 

 

■ゴールに必要な過程

★問題行動の減少

 ・問題行動の特定

 ・問題行動の発生原因の特定

   ・先行刺激、報酬

 ★避けてしまう事象に対処できるようになる

  ・回避したい事象・体験の特定

 

★望ましい行動の生起・増加

 ・目指す方向性の認識

 

★上記行動の開始・継続

 ・負の動機付けの特定

 ・正の動機付けの付与

 

 

■要素メモ

 

行動に関与する要素

 ・学習履歴

 ・現在の誘因的な情報

 ・回避される私的事象の領域

 ・特定の行動回避パターン

 

★避けようとしている体験がある

★それに対する回避行動が存在。広がっている場合も

 いろんな種類がある

 ・内面的な感情コントロールレベル(気晴らし、ネガティブな自己監視、自己指導)

 ・個人行動による感情コントロール(飲酒、ゲーム、過食)

 ・対人関係に発生する回避レベル(話題の変更、攻撃性、反抗)

★行動するための動機付けが弱い

 ★現状で起こることのコストから目を背けている場合が多い

 ★欲しいものを認識できていない、忘れている(関係付けれていない)

 ★恐怖を感じる出来事に直面することが怖い(恐怖を探り脱フュージョン・ウィリングネスで対策・練習する)

 

★動機付けはあっても、行動を妨げる要因があるかも

 

★行動を非柔軟にする要素を特定して弱めていく

 

行動パターンから読み取れる意味合いと、治療焦点

 

★治療に活かせる過去の体験を使う